1. TOP
  2. いきいき365日
看護部 イメージ写真

いきいき365日


帯状疱疹について

帯状疱疹についてイメージ写真


2013年10月 1日

激しい痛みの後に水ぶくれが
 症状は、身体の一部分が、激しい痛みや痛痒い、或いはピリピリ、チクチクするという症状で始まります。
 その後、数日以内に、痛い場所の近辺の皮膚に、赤いブツブツや水ぶくれが出てきます。この皮疹や痛みは、必ず、身体の右半分か左半分か、どちらか一方に限局します。皮膚の赤いブツブツや水ぶくれが1?3週間で治っても、帯状疱疹後神経痛という痛みが長く続き、悩まされる事もある病気です。

高齢になればなるほど
 帯状疱疹の70%は、50歳以上の人がかかり、高齢になればなるほど、かかる率は高くなります。帯状疱疹を起こすウイルスは、主に子供がかかる水ぼうそう(水痘)を起こすウイルスと同じウイルスです。水痘帯状疱疹ウイルスと呼ばれます。子供の皮膚で水ぼうそうをおこしたウイルスは免疫で撃退されるのですが、少数のウイルスは皮膚近くまで来ている知覚神経線維に沿って体の中心の方へ逃げてゆき、知覚神経節(後根神経節)と言われている場所の中に隠れてしまうのです。

免疫力が落ちた時に再活性化
 後根神経節は頭部以外、脊髄の両側にずらっと並んでいて(図参照)そこから出る知覚神経は体の右或いは左半分を別々に支配します。そして、何十年も経って、人間の免疫力が落ちた時に、ある神経節の中でウイルスが再活性化し、以前逃げてきた神経に沿って戻って行きます。 神経を包んで保護している神経線維を損傷しながら、末梢に、皮膚の方へと行き、皮膚に至って、皮膚に炎症(赤いブツブツや水泡)を起こします。従って、最初は、神経を痛めるだけなので、皮膚に何も変化が無いのにチクチク、ピリピリと痛みが走り、その後数日経って、ウイルスが皮膚に至って赤いブツブツや水泡が出来ます。痛みから水泡が出来るまで、何日間かは診断できませんが目の辺りに出ると角膜を傷つける事があり、耳の辺りに出ると、顔面神経麻痺を起こす事もあります。ちなみに、四谷怪談のお岩さんは、葛飾北斎の絵(目の辺りから眉にかけての細かい水泡で顔の右側)から見て、三叉神経領域の帯状疱疹にかかっていたと考えられているそうです。夫、伊右衛門の浮気によるストレスで発症したのでしょうか、江戸時代に抗ウイルス薬があれば良かったのですが。
帯状疱疹

治療方法は
 治療は、塗り薬ではなく、抗ウイルス薬の飲み薬か注射です。痛みを長引かせないためにも、なるべく早く治療開始です。また、痛みを軽くするよう痛み止めの薬を充分使います。脳に痛みの記憶をなるべく残さない様にするためです。そして、患部はなるべく温めます。水ぼうそうの抗体を持っていない乳幼児以外にはうつりませんので入浴OKです。洗剤を使ってもいいですが、軽く手で洗うぐらいで擦らないで下さい。お湯に浸かって温めてウイルスの活動を抑えます。

予防はストレスと過労を避けること
 痛み(帯状疱疹後神経痛)が長く残ることがあり、患者さんにはとても辛いものです。
 色々な薬、神経ブロック等が試みられます。予防では、なるべく免疫の落ちない様にストレス、過労を避けるようにします。
 EUやアメリカでは60歳を越えたら予防のために低くなった免疫力を高めるため、水ぼうそうワクチンを1回うつ事が推奨されています。アメリカのデータでは、帯状疱疹の発症率を半分にし、疱疹後神経痛を3分の1にしたそうです。日本では、保険適応がありませんが、自費でうつ人がいます。

(漆畑 修氏著作より一部引用させて頂きました)