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いきいき365日


気管支喘息の病態はアレルギー性の気管支炎症です。

喘息 橋爪医師イメージ写真


2014年 6月01日
 4月からいずみ診療所の副所長として橋爪敏彦医師が着任されました。20年以上病院勤務医として活躍され、今後は組合員さんの身近な場所で、地域医療に力を入れていかれます。呼吸器科が専門ということで「気管支喘息」について今回執筆を依頼しました。

(「医療生協かながわ」編集委員会)
 気管支喘息の病態はアレルギー性の気管支炎症です。花粉症も代表的なアレルギーの病気です。喘息では、吸い込んだダニ、カビなどのアレルギー物質に反応して気管支がアレルギー炎症を起こすことで気管支の中に痰が貯留し、さらには気管支の筋肉が痙攣して空気の通り道が狭くなります。症状は 咳、痰、息苦しさ、喘鳴(呼吸するときにぜーぜーと音がする症状)です。重症の場合には気管支の内側が完全にふさがってしまい、息ができなくなって命にかかわることもあります。

年間2000人が命を落とす
 日本では1年間に約2000人の方が気管支喘息で命を落としていると報告されています。喘息は悪化すると生命にかかわる可能性がある病気と認識して適切に治療する必要があります。
 喘息の診断には血液検査によるアレルギー検査や肺機能検査、胸部レントゲン撮影、喀痰検査などが行われます。
 気管支喘息の治療は日頃から継続して行われる予防的な治療と発作が起きたときに発作を改善させる治療があります。日頃からの予防的な治療としては吸入ステロイド薬が最も重要です。気管支に生じたアレルギー炎症を効果的に抑える薬です。

ステロイドで発作予防
 ステロイドというと副作用も懸念されますが内服や注射で全身にステロイドを投与する場合と異なり吸入するステロイドは格段に副作用が少なく長期的に使用して喘息発作を予防するのに効果的です。患者さんの重症度に応じて吸入ステロイドの量を調節して治療するのが喘息の予防的治療の中心となります。吸入ステロイド治療だけでは症状がコントロールできないときは気管支拡張薬、抗アレルギー薬などを併用して治療します。
 一方で喘息発作時の治療にはステロイドの全身投与が必要となります。内服や点滴でステロイドを投与します。気管支拡張薬の吸入や点滴も行われます。

発作の程度によっては入院も
 外来でこれらの治療を行っても改善しないときは入院する必要がでてきます。普段の吸入ステロイドを中心にした予防的治療が十分でないと発作が起きやすくなり発作の程度によっては入院も必要になります。したがって気管支喘息の治療の最も重要な点は症状が落ち着いていても普段から吸入ステロイドによる予防の治療を規則正しく行って気管支の炎症を常に静めておくことになります。
 咳、痰、息苦しさ、呼吸がゼーゼーするなどの症状が続いたときは、風邪薬などでしのぐのではなく、ぜんそくの可能性を考え、早めに受診するようにしましょう。