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いきいき365日


ロコモティブシンドロームとは

生協戸塚病院 整形外科 本橋政弘 イメージ写真


2015年7月
 機関紙「医療生協かながわ」より記事を掲載しました。

 皆さんはメタボをご存じだと思いますが、ロコモはどうでしょうか。ロコモティブシンドローム(ロコモ)とは運動器症候群のことです。

 ロコモは筋肉・骨・関節・軟骨・椎間板といった運動器のいずれか、あるいは複数に障害が起こり、歩行や日常生活に何らかの障害をきたして、要支援になったり要介護になる危険の高い状態をいいます。2007年より日本整形外科学会は超高齢化社会を見据え、このロコモという概念を提唱しています。いつまでも自分の足で歩き続けるために、ロコモを予防し、健康寿命を延ばしていくことが必要です。

ロコチェックの7項目

1 片足立ちで靴下がはけない。
2 家の中でつまずいたりする。
3 階段を上がるのに手すりが必要である。
4 家事でやや重い仕事(掃除機がけや布団の上げ下ろし)が困難である。
5 2㎏程度の(1リットルの牛乳パック2個程度)の買い物をして持ち帰るのが困難である。
6 15分くらい続けて歩くことができない。
7 横断歩道を青信号で渡りきれない。

 これらのチェックにあてはまる場合は、生活習慣を見直す、運動習慣を身につける、医療機関を受診するなど、適切な対応が必要です。

度合いを測る三種の判定ツール

 ロコモ度テストは、前述のロコチェックを補うためつくられました。「立ち上がりテスト」「2ステップテスト」「ロコモ25」の三種の判定ツールがあります。
 「立ち上がりテスト」は下肢筋力を評価することを目的としています。10?40㎝の台のうち、どの高さからも両脚又は片脚で立ち上がれるかを調べるテストです。

 「2ステップテスト」(※図1a・b)は、両足をそろえて立った状態から、可能な限りの大股で2歩進み、その距離を身長で割ったものを2ステップ値として評価するものです。
2ステップテスト イメージ写真
2ステップテスト 年代別結果
  「ロコモ25」は25項目の質問です。日常生活動作の困難さの程度を問う、運動器障害の早期発見のための調査票です。

ロコモーショントレーニング(ロコトレ)

 足腰の筋力を強化し、バランス能力を向上するもので、ひざや腰の負担が軽度で、家庭で簡単に実行可能なメニューとして、 まず 「片足立ち」 (※図2)と「スクワット」 (※図3)を始める事が薦められます。

 片足立ちは、バランス能力を良くするトレーニングで左右1分間ずつ、1日3回行います。
片足立ち イメージ写真

 スクワットは立ち上がる筋力をつけるロコトレで、深呼吸をするペースで、5?6回繰り返し1日3回行います。
スクワット イメージ写真
 両方とも、支えが必要な人は十分注意して机に手をついて行ってください。


生活の中に運動習慣を

 今より10分多く体を動かすことがロコモの予防につながります。自転車や徒歩で通勤する。エレベーターやエスカレーターではなく階段を使う。その他、ラジオ体操など、いろいろな運動がロコモ対策になり骨粗鬆症の予防及び脳に刺激を与えるため認知症の予防にもなります。

文献
1)公益社団法人日本整形外科学会/ロコモチャレンジ!推進協議会
 ロコモパンフレット2013年度版 2013
2)原田 敦 サルコぺニアとロコモティブシンドローム
 整・災外 58:129-137 2015
3)石橋英明ロコモを診る
 日経メディカル 24-27 2013