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いきいき365日


孤独死・突然死におもう

中田診療所 加藤所長 イメージ写真


2016年4月 機関紙「医療生協かながわ」より記事を掲載しました。

日本は世界でも類をみない超高齢化社会となってきています。
その影響からか一人住いの高齢者が増加し、孤独死が多くみられるようになりました。

最近の長期投薬は、医療機関を「医師のいる薬屋さん」にしている。

 私が16年間勤務する中田診療所でも何人かの方が寂しく亡くなっていたのを思い出します。
 診療所に通院していた人が亡くなっていたのです。なんとも言い表せない気分でした。

 私は思うのですが最近は薬の投与日数がかなり長期化していて、1か月は普通であり、中には2か月、病院によっては3か月となっているようです。
 これでは診療をしているとは考えにくく、まさに「薬屋さん」です。

 長期投与の間は患者さんの様子がわからない状態となってしまいます。とくに高齢者は、急変することが少なくない現実を考えると患者さんの情報を得るのがむずかしくなり、このことも孤独死に関連していると言えます。

 私は通院していた患者さんが予約に来院しない場合は必ず電話で安否を確認することにしています。70才以上の患者さんが65%以上という現実の中ではこれは当然と考えます。

突然死の多くは不整脈

 突然死とは「急性の症状が発症した後、1時間以内に突然意識喪失をきたす心臓に起因する原因死」と定義されています。
 基礎疾患は有無にかかわらず発症の仕方も時期も予想できない突然の死亡です。
 通院中の患者さんも例外ではありません。朝起きてみたら亡くなっていたなどこのような事例も時に見られます。

 突然死の多くは不整脈死であるといわれています。
 心室細動や心室頻拍などのききなれない病名(不整脈の名称)ですが、症状として心電図波形はみられるが実際の心臓は動いておらず心臓の本来の仕事である、収縮・拡張をくり返していないので心臓停止している状態です。
 当然脈はなく、放置するとすぐに死となります。

 日本での突然死は虚血性心疾患(心筋梗塞)が良く知られています。他にも大血管の破裂、血管のつまりなどが並んでいます。
 胸痛を訴える患者さんでは発症症状である痛みの特徴・痛みの持続時間・部位・範囲・放散方向など詳しくききとりが必要です。

 高齢者や糖尿病患者では痛みの程度が軽いので注意が必要です、また前胸部からノドへ拡がる胸痛や左腕や肩への痛みなどは典型的なものであるので注意が必要になります。

 最後に、突然死と孤独死はまったく異なるものですがいずれにしても医療機関だけでなく家族や地域とのかかわりをもつことが必要ではないでしょうか。