1. TOP
  2. いきいき365日

いきいき365日


肺結核のお話

橋爪所長 イメージ写真

2017年3月 いずみ診療所の機関紙より記事を掲載しました。

咳をする女性 イメージ画像  我が国は先進国の中ではまだ肺結核の罹患率が高く、現在でも年間の新規患者さんは約2万人弱報告されています。

 年齢別では、70歳以上の高齢者が半数以上を占めます。外部に菌を排出している感染性のある患者さん(排菌陽性)は約4割で、この場合は隔離入院が必要になります。治療方法は現在確立されており、4種類の抗結核薬を使用することで半年間の治療で完治するようになっています。

 患者さんの数が減らない理由の一つは、症状出現から診断までに時間を要する場合があることです。診断までに時間がかかることで、他の方に感染を広げてしまう可能性があるからです。具体的には、咳・痰などの症状出現から受診までの期間が2か月以上の患者さんが約20%、さらには30-59歳の患者さんでは排菌陽性患者さんのうち約37%が受診までに2か月以上経過しております。

 働き盛りの方は仕事などの時間的制約で受診が遅れている可能性があります。さらに受診してからも診断までに1か月以上かかった割合は前者が約21%、後者が約14%でした。

 排菌陽性の患者さんは通常1両日で診断がつきますが、そのような方でも診断までに時間を要しているのは医療者側の課題です。結局発病から診断まで3か月以上かかった割合は前者が約20%、後者が約35%と報告されており、周囲に広げないためにも、症状のある方は早めに受診し、医療者側も早期に診断つける努力が必要です。

満員電車で咳をする男性 イメージ画像