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いきいき365日

「意思表示シート」について ①

宮下所長 イメージ写真

2017年3月 深沢中央診療所の機関紙より記事を掲載しました。
2014年 2月号からはじまり、2015年 4月号まで、15編のシリーズとなっています。
最後に、2017年3月号「死んだら、どうなる」を番外編としました。

重態 イメージ画像  診察室で患者さんから「死にそうなとき、もう何もしないでくださいね」と頼まれることが多くなりました。寝たきりで長く苦しみたくない、なるべく穏やかに生を終わりたい、家族に迷惑をかけたくないなど、理由は様々ですが、生を終わるにあたって「何がおこなわれるのか」について、実態をご存じの方は少ないのではないでしょうか。知った上で判断することが必要ではないでしょうか。
 だれしもベストな治療を受けたいと思われるでしょう。ただ、ベストな治療とは、胃ろうや、人工呼吸器などの最新・最高の治療をすべておこなうことではなく、自分の価値観に沿って、望むこと、許容できることを、家族や医療従事者も含めた治療に関わるチーム全員の意思統一の下におこなう、統一するように努力する、ことだと私は考えています。最後まで意見がまとまらないこともありますけどね。


ご臨終 イメージ画像  長いおつきあいのあるかたとは、いろいろ話してわかり合えている場合もありますが、それでも病院に入院してしまうと、病院の医療サイドに伝わらないこともあります。意思統一のためには、まず、本人・家族の意思を明らかにする必要があり、そのために意思表示シート(事前指示書)というものがあります。それを病院にも持って行き、医師に読んでもらいます。

 ただ、状態によっては命が救えることもありますから(救命と延命とは違うので)、意思表示通りには行かないこともありますが。


 胃ろう、人工呼吸や心臓マッサージ、点滴、痛み止めの麻薬、どこで死にたいか、など、毎回一項目ずつ1年くらいかけて、どんなことがおこなわれるのか、そして意思表示シートについて診療所だよりに連載します。

 ご参考までに、私だったらどう答えるか、そしてその理由も併せて載せます。死ぬことなんて考えたくない、というかたもいらっしゃるでしょうし、そういう気持ちも大事にしなければならないと思いますが、元気なうちに一度読んでいただき、ご家族で話し合っていただければと思います。(とくに離れて暮らしている場合は重要です)

重態 イメージ画像  意思表示シートは、一旦希望を書いたら変更できないというわけではなく、いつでも変更が可能です。結論を出すこともだいじですが、自分の希望を、自分なりに考える、家族みんなで話し合う、その過程がよりだいじだと考えます。気持ちが整理されていると、いま生きている時間をより大切にできるような気がしませんか。(以下次号)


(所長 宮下 明)

第 2回 「意思表示シート」について②(胃ろう)

第 3回 「意思表示シート」について③(点滴)

第 4回 「意思表示シート」について④(麻薬について)

第 5回 「意思表示シート」について⑤(手術について)

第 6回 「意思表示シート」について⑥(人工呼吸器について①)

第 7回 「意思表示シート」について⑦(人工呼吸器について②)

第 8回 「意思表示シート」について⑧(人工透析について)

第 9回 「意思表示シート」について⑨(酸素吸入について)

第10回 「意思表示シート」について⑩(ステロイドについて)

第11回 「意思表示シート」について⑪(医用放射線・神経ブロック)

第12回 「意思表示シート」について⑫(高額医療費について)

第13回 「意思表示シート」について⑬(最後を迎える場所 1)

第14回 「意思表示シート」について⑭(最後を迎える場所 2)

第15回 「意思表示シート」について⑮(事前指示書について)

番外編 2016年 3月号 死んだら、どうなる?